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2021年4月27日 (火)

2本目のボーカルマイク

昨年、初めてボーカルマイク(AKGのD5)を買いまして、丸1年以上使ってきました。

ま、コロナ禍なので回数は知れてますけど、マイマイクは感染症対策にもいいですね。

買ってすぐに自分の声に合わせたモディファイもして、かなり気に入っています。

若い頃からリハスタやライブ会場で慣れ親しんだ58は、卓の方でかなり調整してもらわないとぼくの声にはマッチしづらかったんだということもよくわかるようになりました。

ところで、以前ここでも記事にしましたが、D5を手に入れたとき、同時に知り合いの女性ボーカリストのためにsEのV7も仕入れたんです。

男のぼくの声だとD5の方が結果的によかったんですが、このときのV7の解像感の高さ、どこまでもスーッと伸びていくかのようなスッキリスムーズな中高域は耳に焼き付いていました。

ここ数年あのビリー・アイリッシュも使っているようです。

ラージダイヤフラムコンデンサーマイクを吟味していてもsEが最終的に気になってしまったり、コスパもよさそうだったりと、ぼくにとっては昨年辺りからどんどん隅に置けないメーカーになってきています。

Dsc_0197

そんな折に男性アーティスト(マイルス・ケネディ)シグネイチャーのV7が発売されていたので、在庫もあったし、試しに購入してみました。

V7 MKというモデルで、ビリー・ギボンズシグネイチャーの時と違って、レギュラーのV7から特性をアレンジしてあります。

それは使ってみてもはっきりわかって、まず全体に音の線が太く、低域側に力が感じられました。

反対に高域側は、よどみなく引っ張り上げられるような伸びが大人しめに抑えられた感じです。

でもやっぱりsEっぽいなと思うのは、ザラついて引っかかってしまうようなポイントがどこにもなくスムーズだということと、少々声を張っても飽和するポイントが遠く、帯域を問わず密度感が整っていることでしょうか。

D5-v7-f

かなりいい加減な簡易計測ですが、D5 modと比較してみました。

同じ内容をできるだけ同じように歌ったつもりです。

感度はD5 modの方が薄ら高い感じもするけど、ほとんど違わないようです。

ぼくの声だとD5はピーク、ディップが大きく出る帯域があったので、モディファイによって少々整えたつもりですが、V7 MKは何もしなくてもより整っています。

実は大雑把に言うと、パッと歌ってみたときの全体のバランスが雰囲気的によく似ていたので、V7 MKも自分の声に合いそうだと思ったのですが、しばらく歌っているとだんだん違いが見えてきました。

音の線が太く感じるのはV7 MKで、D5 modより低域側に力感があります。

中高域側にキーンと引っ張り上げられる感じはD5 modの方があって、V7 MKはそんなふうに盛ったり助けたりしてくれない感じです。

全体の質感は、V7 MKの方が生声に忠実な印象があって、ドライ音そのものに立体的な奥行きを感じます。

それに対してD5 modは若干スリムで、ホールトーンをよく聞かせる反面、高域側に少し薄っぺらさを感じます。

どちらもスーパーカーディオイドで、ステージでのハウリングポイントをよけるには便利なわけですが、V7 MKはマイク自体がD5 modよりさらにハウリングに強いようです。

Dsc_01972

グリルボールを外すとこんなふうになっています。

ダイヤフラム上部は柔らかいスポンジで覆われています。

特に特殊な構造ではないように見えますが、ボイスコイルにアルミニウム、マグネットにネオジウムを使うなど、素材に工夫があるようです。

先日、友人がSHUREのBETA57Aを使わせてくれたことがあり、友人の勘が当たってめちゃくちゃ楽~に歌えてしまったのですが、個人的には若干盛り過ぎな感じがあって、ここまで楽チンじゃなくてもいいかなとは思いつつも、そういう要素が少し欲しいなと思っていたのでした。

V7 MKはそういうタイプではないのかな?と思いながらも、D5 modと取っ替え引っ替え、それこそ本気になって声を張って歌の練習をしていたところ、あるとき急にV7 MKの音が変わってきました。

もう歌っている最中から聴感上でハイ端、ロー端が持ち上がったのがわかりました。

「あ、エージングされてきたんだ。」

「いやー、何だコレは!高域側すごくいい感じ!!」

これがV7 MKの本領だったのですね。

現場で使ってみないと自分にとって本当によいかどうかはわかりませんが、高域側の自然な伸びは大歓迎、低域側の伸びはもう少しマットに抑えてエージング前の感じに近づけたい気がします。

Horizon_0001_burst20210427133852155_cove

D5のモディファイをした時にいろいろ学んだのですが、小さな円形の不織布を画像のように取り付けました。

これ、あくまで微調整ですけど、低域側でウォンっていう成分を大人しくさせるのに効果があります。

歌ってみましたが気持ちいいですね。

Screenshot_20210427134355

簡易計測もしてみましたが、mod前は低域のピークが高域のピークと同じかそれ以上に高く出ていましたが、程よく抑え込むことができたようです。

もちろんこの不織布はペリッと剥がせばすぐ元に戻すこともできます。

充分納得、今回はこれ1発で完了です。

Dsc_01982_20210427114801

さて、V7 MKがぼくの2本目のボーカルマイクとなったわけですが、D5とどういう使い分けをしていくことになるか今はまだわかりません。

ただ、本格的なボーカル用ダイナミックマイクとして、価格がリーズナブルであるにも関わらず、やはりかなり素性のよいマイクだということがわかりました。

女声ならレギュラーのV7、男声ならV7 MKが好適。

AKGももちろんそうですが、これからはsEも人にお薦めできそうです。

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コメント

TMPの松下さんのブログと、このページはいつも欠かさずチェックさせて貰っています。

職人の覚悟に関する文章は、削除してしまったのですね。
わざわざ文章にしなくても、何を意図してどういう作業をしているかが伝わっていますので、不要かも知れませんが。

なんとなくギター学校で教わったルーティンで作業している自称リペアマンが多い中で、作業に関する細かい意図がしっかり伝わっているこのページが大好きです。アンチなどに負けずに頑張って下さい!

投稿: Deaconblue | 2021年5月24日 (月) 07時33分

Deaconblueさん、ようこそ。

かなり驚いています。
そしてありがとうございます。

>職人の覚悟に関する文章

特に何かあったわけではありませんが、思い直して自分から非公開にしました。
あくまでも自戒の念として書いたものなので、そもそも公開していたのが恥ずかしい限りです。
でも、こんなふうに応援してくださっている方がいると知ってとても勇気が湧いてきました。
これからもどうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

投稿: deoemon | 2021年5月24日 (月) 10時58分

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