« 2021年1月 | トップページ | 2021年3月 »

2021年2月

2021年2月28日 (日)

ブースター一考 ② ~スイッチングで可変~

Resonance Guitarsオリジナルの別ブランドAmeiro Pedalで販売していたBell Bottom ODは思いのほか好評をいただいて、また作らなければ自分用のすら手元にない状態です。

そんなわけで引っ張り出してきた6年前に製作のWalkin' Germaster。

これを8、10インチの小型コンボアンプでもいい感じのバランス、つまり12インチスピーカーを搭載したコンボアンプで鳴らしたときと遜色のない感じで使えるようにしようというわけですが。

3_20210228032101

ハイパスフィルター(HPF)のカットオフは、計算するとこんな感じです。

12インチ2発とか10インチ4発の大型コンボ、12インチ4発のスタックアンプといった、つまりミッドローからローが十二分に出るアンプだとCは0.0047μFがちょうどいいんだと思いますが、12インチ1発の中型コンボ?(Blues Jr.くらい)だと0.0068μFがよかったわけですから、今回はCをもう少し大きい値にする方向で探ってみます。

Dsc_0115

クリップを使い、パラレルでコンデンサーを付け足す試行を数日繰り返してみました。

0.0022~0.01μFで4種類をとっかえひっかえです。

ブーミーさが顔を出さず、ロー側が削られすぎない最もいい値がわかったので、画像のようにスイッチを増設し、使うアンプに合わせて切り替えられるようにしました。

可変抵抗と抱き合わせにして静電容量を連続可変式にする手もありますが、絶妙な値が決まっていればそんな必要はないし、むやみに音質劣化させてしまうこともありません。

スイッチが下側だとこれまでの0.0068μF、上にすると容量を倍増した0.0136μFになるという具合です。

4_20210228035101

0.0136μFのとき、カットオフ周波数は170Hzぐらいになるようです。

比べると100~300Hzあたりの残り具合がかなり変わりますね。

またしても計算が後になってますが、やはり感覚で「これだ!」と思った音が、電気的にどういう動作になっているかを確認するのは挙動の仕方が理解できていいですね。

後々、音と回路を結び付けて考えたり捉えたりするときに役立つ引き出しの1つになったらいいな、とか思ったりします。

Dsc_0117

すっきり納得のいく状態でまとまりました。

もともと良くも悪くもRANGEMASTERと何ら変わらない内容でしたが、本家と同型のPNPゲルマニウムTrであるOC44(CV7003)をネガポジ反転回路で動作させることで一般的な他のエフェクターと同じ使い勝手としたり、本家とは全く趣の異なる外観でデザインできた点ではとても気に入っていたんです。

(そもそもヴィンテージは、今とは回路の+と-が逆だし、フットペダル式じゃないので、知識のある人やヴィンテージ機材を崇拝している人でなければ、ヴィンテージRANGEMASTERはおろかクローン品やコピー品でも使いづらくてしょうがない。)

今回は、さらに小型コンボでも音に満足できるスイッチが1つ加わったのでますます気に入りました。

あー、そうですね、こういうこと書いていると自覚させられてしまいますが、ぼくは何かを参考にして作るときでも自分なりにもっとよくするための工夫が多く盛り込めたときほど喜んじゃうタイプです。

反対に機能は少なくシンプルな方が好きなのでやっかいな性分ですけど。😅

それにしても、こんなドライブブースターなら、いろんな人に大お薦めできそうな気がします。

めでたし、めでたし。😄✌

| | コメント (0)

2021年2月24日 (水)

ブースター一考 ①

年末年始に弄くり回していたギターアンプFender sidekick reverb 25(SK-25)は、振り返ってみるとめちゃくちゃ面白かったし楽しかったです。

もちろん、どうしても感覚的な判断が先になってしまうので、何とかしようと思ったときの理論や計算が後からになりがちでしたが、たくさん学ぶことができました。

どんなに新しいアイデアがあっても、理論や計算が自分なりに必要な分だけ伴わなければ、ある一定の形でモノが成立することはあり得ないと思い知らされました。

ギターアンプに夢中になっているときは、弾くときもアンプ直ばかりになっていましたが、一段落するとやっぱり何かエフェクターをつなぎたくなってしまいます。

エレキだとまずドライブものが試したくなっちゃいますけど、、、けど、、、あ~~自分用のBell Bottom ODがないんだった。

でもまだ手元にはブースターやファズもあるので、久々にWalkin' Germaster(ゲルマスター)を使ってみるです!

Dsc_0114

SK-25が来て以来、8、10、12インチスピーカーが揃っています。

ん~~~、ゲルマスターを作った6年前はMATCHLESSとBlues Jr.があって、主にBlues Jr.で鳴らしてたんですよね。

画像のレスポールとゲルマスター、Blues Jr.の3点セットは一度ライブでも使っていて、とても気持ちよく演れた覚えがあるんですが、SK-25やV9158だと「コケーッ!コカーッ!!」って、まるでニワトリかカラスが鳴いてるみたいになっちゃいます。

これがRANGEMASTERやそのクローン、いわゆるトレブルブースターと言われるドライブブースターが一般的にならず、よさが伝わりにくい大きな理由の1つであることがよく分かりました。

もともと入力にハイパスフィルターを構成してローをタイトにするのがお約束で、元祖のRANGEMASTERは0.005μF、68kΩのCRなんですが、ゲルマスターのCは、現在入手するのに一般的な値の0.0047、0.0068、0.0082μFをBlues Jr.で鳴らしながらヒヤリングで0.0068μFがちょうどいいということで決めたのでした。

メーカー製のものも0.0047か0.0068のどちらかを入れている例がほとんどのようです。

スイッチングでフルレンジブーストできる製品もあったので、その例に従って0.033や0.1μFを試したこともありましたが、かなりブーミーになるので気に入りませんでした。

8、10インチスピーカーのギターアンプで、少~中音量でもいいバランスで鳴らせるようにするにはどうしたらいいでしょう。

Dsc_0118

ということで、そもそも自分がかっこいいと思って聞いていたトレブルブースターサウンドを聞き直してみることにしました。

あまりCDを持っていないのですが、それでも画像の6枚は出てきました。

ブラックサバス(トニーアイオミ)がないのはちょっと残念な気がするので、どこかで見つけたら買おうかな。

ふ~む、やっぱりいいですね、かっこいい。

たぶんT.REXの『Get it on』や『20th Century boy』はCMとか映画で多くの人が知っているでしょうし、ギターフリークだとクラプトン、ブライアンメイ、リッチーブラックモア、ロリーギャラガーはそれぞれファンも多いでしょうね。

でもなかなかトレブルブースターを使う人はいないっていう。

RANGEMASTERが現役だった当時は、まだエフェクターの種類があまりなかった時代で、アーティストもサウンドの秘密を細かくは明かさなかったからかもしれませんし、今となってはトレブルブースターっていう言い方もすごく誤解を与えてる気がします。

大きなギターアンプを大音量で鳴らした場合、ローの混濁感がなくなり、後に登場するどんなドライブものよりやんちゃで太く抜けのいいドライブサウンドが作れるのにな。

優しく弾いたり、ギター側ボリュームを絞って弾いたりしたときのクリーンなんて、アンプ直のときより美しいベルサウンドが出たりしますから、ある意味万能です。

1_20210224100101

RANGEMASTERのハイパスフィルターを計算してみました。

カットオフ周波数は470Hzほどで、100Hz手前から減衰量もかなり大きくなりますから、トランジスタ1石でガツンとブーストしてもローが混濁してブーミーになってしまうのを防いでいるのですね。

減衰の傾きはRの値を変えることで操作できますが、試してみるとかなり大きく変更しないと少しずつしか変わらないので、やはりCの値でカットオフ周波数を調節するのがよさそうです。

つづく。

| | コメント (0)

2021年2月 4日 (木)

レコーディング用のボーカルマイクを選びたい! ⑦

ぼくがつい自然と好んでしまうマイクの音が、わりとU47タイプの中に多くあるのではないかということについてデータ上で確かめてみます。

ただし前提として、どうやらFETではなくTubeの方に惹かれるということがすでに自覚できています。

TELEFUNKENのサイトでは、該当のモデルについてf特等のデータが見つけられなかったので、まずはNEUMANNから当たってみました。

M147

NEUMANN M147Tube

これは指向性がカーディオイド(単一指向性)のみ、ヴィンテージU47とM49を意識して作られている現行モデルです。

M147_20210202172401

やはり高域に山2つ、中~低域にかけて少しずつ緩やかに下っていく特性です。

音源もあったので聞いてみましたが、前聞いていたものとは条件が違うのでよくわからないというのが正直なところです。

M149

NEUMANN M149Tube

こちらも同じ系ですが、スイッチで指向性が切り替えられるマルチパターンのモデルです。

M149_20210202172401

M147とは若干違いますが、チューニングの方向性は同じです。

こちらも音源を聞いてみましたが、ああ、これいいですね、好きな感じです。

やはりこのバランスの取り方がU47系と言ってもいいようです。

SE2300も似ています。

音源も見つけたので聞いてみましたが、これはTubeでないにもかかわらずなぜかいいですね。

トランスレスマイクも増えてきている中、あえて自社デザインのトランスを採用していることに1つサウンドの秘密があるようです。

ふむ、だんだん合点がいく感じになってきました。

こうなると余計に音源で聞いた現行TELEFUNKENダイヤモンドシリーズU47のデータも見ておきたいなーって思ってしまいます。

再び探してみましたが、どうにも見つかりません。

でも検索しまくっていると、思いがけず録音の歴史について綴られた海外サイトにばったり出くわしました。

Telefunken_u47m

TELEFUNKEN U47M

ヴィンテージU47です。

ホンモノってことですね。

Rnfig3u47freqresp

U48の記載もありますから、およそ60年ぐらい前の資料だと思うのですが、f特のグラフを見てみるとこれはもう確信ですね。

記事の文中には、

フランク・シナトラからビートルズまで、U 47のソニック・パフォーマンスはボーカル・マイクとして伝説的です。

どんな信号源でも異常な周波数応答を拡張した巨大な存在感、U 47は60年以上にわたり古典的なソニックベンチマークでした。

U 47MはM7マイクカプセル、BV8出力トランスとVF14真空管を使用しました。

マイクは、その周波数応答の上部ミッドレンジの上昇のために、その明確な音のために有名です。カーディオイドパターンに設定すると、その応答は基本的に40 Hzから15 kHzまで平坦で、4dBシェルフは3kHzから12 kHzまでです。7 kHz の領域はブーストが少なく、シビランスが減少します。

この周波数応答は、U 47がロックンロールの音をキャプチャするのに特に適しています。

と書かれています。

いやはやどうにも、参りました。

今回の『レコーディング用のボーカルマイクを選びたい!』記事も7つ目なんですが、何も知らないなら最初からどこぞのQ&Aで、

「予算〇万円でボーカルがいい感じに録れるコンデンサーマイクが欲しいのですが、何がおすすめですか?」

って超詳しい人たちに聞いて、間違いないところへ一気に絞り込んじゃえばよかったです。

だってこういう浅はかな独学の仕方って、自分の勝手な判断や勘違いがいろんな所に入ってきて、めんどくさいことを積み重ねたのに失敗する典型的なパターンですから。

これも性分だから仕方ないんですけど、マイクの世界はもっともっと深いマリアナ海溝、今更ぼくごときの手に負えるものではないとよーくわかりました。

つまり、ぼくが7記事に渡って書いてきた内容は、プロやマニアの方々だったら、前半の試聴で書いた主観的なことは突っ込みどころ満載だし、後半の知識的なことやデータ的なことは基本の一部として当然知っていることばかりだったということです。

でも個人的な収穫はありましたし、マニアックな部分の入り口だけでも覗くことができて楽しかったです。

今は何とかしてSE2300を手に入れ、自己満足に浸りたい気分なのです。😉

つづく。

| | コメント (0)

2021年2月 3日 (水)

レコーディング用のボーカルマイクを選びたい! ⑥

海外サイトの音源で貴重な体験をさせてもらいました。

Herov3_20210131200001

自分自身が今欲しいと思うマイクの傾向がとてもよく分かりました。

  1. ヴィンテージを範としたクラシックなサウンドが土台になっているものに惹かれてしまうこと。
  2. 音の輪郭や音像の隈取りを強調するより、音の芯の方に存在感があること。
  3. 弾けるような瞬発力より、鮮やかな描き分けをするタイプであること。
  4. 重心はニュートラルに聞こえるものがよく、低いものはNGであること。

この4つを頭の中でぐるぐる回しながら、購入対象と踏んだC214、AT4040、Origin、SE2200aⅡを思い浮かべたとき、これはもう疑うことなくSE2200aⅡではないかと。

ここに無理をしてWA-87を加えてみてもやはりSE2200aⅡかなと。

もちろんWA-87も調べたところR2になってから、4kHzのピークをフラットに、6~7kHzのディップをむしろブーストして+2㏈ぐらいに修正していますけど、それはあくまでも、よりU87に肉薄するため(実際f特はU87iと瓜二つになった)なので、ぼくがWA-87(R2)より欲しいと思う要素を持っているのはSE2200aⅡで間違いありません。

と・こ・ろ・が!

SE2200aⅡは生産が完了していて、現在はSE2200とSE2300の2つが後継モデルとして販売されています。

う~む、現行品の2つってどう違って、どっちがaⅡに近いんやろ。

音源も探しましたが、わかりやすいものが見つからず判断できなかったし、どうやらSEとしての音味は変更せず継承しているようなので、いよいよここでf特データに頼ろうと思います。

Se2200aiiimage4

何とか見つけました。

けど、、、グェ、なんだコリャ!??

f特だけならヘタなレプリカよりU87iに近い!?

これがホントなら、例えばR2になる前のWA-87とか、改造ベースでも有名なMXL2003Aより近いということになってしまいます。

そんなバカな、明らかにちょっとU87iとは違うキャラを持ってましたよ。

やっぱりf特だけで音を語るのは悪い意味でヤバイです。

ん~、まあでもそこを踏まえた上で、まずSE2200はどうかというと、

Se2200cardioid

あれまあ、2kHz以上の高域処理をかなり変えています。

同じメーカーですからf特以外の音の感触は共通しているかもしれないですけど、これはちょっと違うバランスになるでしょうか。

ひょっとすると少しハイ上がりに聞こえる可能性が無きにしもあらず。

ではSE2300はどうでしょうか。

Se2300cardioidweb

あー、こちらの方がaⅡに近いですね。

aⅡを薄ら誇張した感じの高域といったところでしょうか。

見た目では12kHz辺りの山が気になるかもしれませんが、10kHzを超える高域って実際に聞くと「超音波かよ!」って冗談つっこみを入れたくなるくらい高い音ですし、ラウドネス効果という意味でホントに気にした方がいいのはむしろ4kHz辺りの山です。

すると、低域の緩やかな下がり方とも相まって、こちらの方がぼくの好むバランスのようだとわかってきます。

あとこのマイク、上の2つと違って、軸上左右30°ずつくらいまでなら高域においても集音に差が出にくい特徴を持っていることもわかります。

素晴らしい技術ですね。

ということで、ほぼほぼSE2300で気持ちは固まってきているんですが、高域に山2つ、中~低域にかけて少しずつ緩やかーに下っていくf特ってU87属のバランスじゃない気がするんです。

もう薄々わかっていたんですが、ヴィンテージマイクと言われるものの中で、ついついぼくが好んで聞いてしまう音って真空管時代のU47?

ちょっと調べておきたいと思ってます。

つづく。

| | コメント (0)

2021年2月 2日 (火)

レコーディング用のボーカルマイクを選びたい! ⑤

ここからの記事は、あくまでもぼくが個人的に感じた勝手な意見を備忘録として書き綴っていくだけなので、誰の参考にもなりません。

ぼくは耳が悪くて感じ方も大雑把ですから、決して信じたりしないようご注意ください。

 

☆総評

C214、AT4040は、購入対象になり得る中では定番と言ってもいい2つで、やはりこの音が3万前後で手に入るというのはさすがだと思ってしまった。
でも残念ながら双方ともそれぞれ現用のAT2035と部分的にではあるけどキャラがかぶるような印象だった。
C214についてはちょっと重心が低めに取ってあるバランス的なところ、AT4040についてはメーカーが同じということもあってか音像の存在の仕方そのものが似ているような気がしてあまり興味が持てなかった。
もちろん全体的にはどちらもAT2035の上位に来る音だというのはわかったので、これはあくまで向いている方向性の問題。

そういう意味では、C-1の場合、音の方向性は全く違っていたし、価格を考えると決して悪くはなかったが、音像全体のリアルな再現性という意味でAT2035の上位に来るものではないと思った。

OriginとSE2200aⅡは、購入対象になり得るとは言っても今のところ定番という言い方はされていないと思う。
にもかかわらずこの2機種は上質かつ音の質感が非常に対照的でかなり興味が湧いた。
Originは音の輪郭をカッチリ描き出してくるタイプで、非常に明瞭、しかも前に張り付いてくるようなパンチがある。
対してSE2200aⅡはしっかりした音の芯からふわっと広がりを出してくるような印象で、歯擦音やエッジが程よく抑えられているのにオケ中で存在感を失わない不思議さがある。
画家でいうとOriginはまるでゴーギャン、SE2200aⅡはまるでモネといったところか。(違うか?)
どちらも同価格帯と言える定番のC214やAT4040に全く引けを取らないどころか、欲しい音や好みと合致するならむしろ積極的にチョイスしてもよいと思った。

IFETは、基準機にしたU87i同様、ぼくにとっては絶対買うことのできない高級機だが、50機種聞いた中でもすごく印象に残ったので取り上げてしまった。
太さを伴った生々しい音の存在感はすごいと思った。
冷静に考えると万能ではないかもしれないし、ボーカリストによっては全然合わないかもしれないが、こういう音で録れるマイクがあるということそのものが衝撃的だったし勉強になった。

WA-87は、本家U87iとの違いが僅かで驚いた。
ぼくがヴィンテージのU87を知っていればもっとちゃんとした評価ができたかもしれないし、WARM AUDIOも現在はWA-87 R2という改良版をリリースしているので、価格から言ってもレプリカとして素晴らしいクォリティだと思う。
ぼくの場合、かなり無理をすれば購入対象になるかもしれない。

 

☆番外として

ここでは、あまりに高額なのでどうしてもと言うわけではないけど、たいへん素晴らしい音で録れるマイクだと感心したので、できれば覚えておきたいと思った2機種について書いておきたいと思います。

Chandlerlimitedreddmicrophone011000

CHANDLER LIMITED REDD

U87iとの違いが僅かしか見つけられなかったWA-87よりもさらにU87iに似ていると思ったマイク。
ルックスは真空管の頃のU47やM251風を装っているので意外だったが、目を閉じて聞いているとどちらを聞いているのかサッパリ分からなくなる。
全然購入対象にならないにもかかわらず、気になって何度も繰り返し聞き比べてようやく見えてきたのは、このREDDの方がスッと落ち着いた感触があって、人によっては明確にU87iよりこちらを選ぶのではないかと思ったすごいマイク。

 

36638

TELEFUNKEN U47

今回比較試聴することができた50本のマイクの中で、価格を無視したときに最も素晴らしいと思った驚異的なマイク。
太さのあるしっかりした音の芯と奥行きを感じさせる音像の作り方、しっとり落ち着いた感じと華やいで鮮やかに鳴る感じが同居していて、音楽的な表現をスポイルしないどころか持ち上げてくれているんじゃないかと思うくらいの印象。
音の輪郭、音像の隈取りを強調しない自然な再現をするタイプだが、芯の密度によってボーカルの存在感がボケることなくクッキリ抜けてくる。

あとで調べてわかったのですが、これはノイマン氏がテレフンケン時代に開発した真空管式U47の完全復刻版なのだそうです。
しかし予備知識なしでも音だけで№1だと思わせてしまうなんて、なんちゅうマイクや。

以上、ようやくこれで気が済みました。😁

思いの他しんどい作業だったので、もうしばらくはこんなことしたくないというのが正直な感想です。

でも、とても勉強になったのは確かですし、劣化してきている耳(と言っても年相応ですよ)でも、聞こえる範囲内でどう感じ取っていくとよいかを試すいい機会になったと思います。

おかげで現用のAT2035より好みの音で録れそうなマイクはどんなものか、自分が好む傾向をはっきりつかむことができた気がします。

次回記事では、自分が選んだマイクについて紹介できるといいなと思ってます。

つづく。

| | コメント (0)

2021年2月 1日 (月)

レコーディング用のボーカルマイクを選びたい! ④

ここからの記事は、あくまでもぼくが個人的に感じた勝手な意見を備忘録として書き綴っていくだけなので、誰の参考にもなりません。

ぼくは耳が悪くて感じ方も大雑把ですから、決して信じたりしないようご注意ください。

 

前回記事からの続きで、「☆購入対象になり得るものとして」の続きからです。

Product_image_1584437789

AUDIO TECHNICA AT-4040

  • 男声

音の芯は細身でやや薄く、とてもスマートな鳴り方をする。
奥行きはそれほど感じないが、柔らかい感触で広がるのがよい。
繊細なタイプに聞こえる。

  • 女声

スレンダーで美しく軽やかに響く。
しかし、全体の印象は決して軽くはなく、重心はむしろやや低めで土台をしっかりさせた上での音作りに思える。

 

Se22003wide

SE ELECTRONICS SE2200aⅡ

  • 男声

程よい太さとニュートラルな重心。
少し音像が膨らんでくるような、広がりを感じる鳴り方をする。
音の輪郭に柔らかさがあるのか、爽やかな明るさが伴ってくるようなキャラクターを持っている。

  • 女声

表情豊かに歌っているボーカリストの姿が連想される。
全体に落ち着いたメローな感じと、軽やかに華やいで広がる感じが同居していて興味深い。
美しい再現ができるマイク。

 

☆個性ある高級機として

Kar071316hy01

BOCK AUDIO IFET

  • 男声

音の芯がとても太く、低い重心で堂々たる再現をする。
同時に音像も大きいが、オケ中でそれが全く邪魔にならず、奥行きも感じるような鳴り方をする。
ルックスからU47FETのレプリカとわかるが、本家現行の復刻品よりも印象に残る音。
やや暗めでヴィンテージな雰囲気を醸し出している。

  • 女声

太いのに重くならず、やはり奥行きを感じさせる。
パッと聞いた感じナローにも思えるが、オケ中では全く気にならず、とてもグラマスで明瞭に歌う。
すごいマイクだ。

 

☆基準機のレプリカとして

Warm_audio_wa_8712

WARM AUDIO WA-87

  • 男声

太さ、重心、音像等、どれをとってもU87iによく似ている。
違いを強いて言えば、このよく似たバランスの中に少しメリハリの利いたキレを感じる。

  • 女声

こちらもやはりU87iによく似ている。
少しメリハリが利いていることで、声の立ち上がりにパンチが加わり、明るさのある再現になっている。
わからないが、ヴィンテージのU87はこういう音に近いのだろうか。

 

ふぅ、これでようやく絞り込んだ10機種のうち、基準機と番外機以外の7機種について自分なりの評価を残すことができました。

とても陳腐な言語表現でしか書けませんでした。

もっと書けるようにも思っていたのですが、いざやってみるとめちゃくちゃ難しかったです。

重箱の隅をルーペ片手に針先でカリカリと刮いでいくようなミクロ耳でないとわからなかったり、逆に数メートル離れて大きな絵画を味わうときのようにマクロ耳でないとわからなかったり、なんだか鍛えられました。😵

次回記事はここまでのところをまとめて、番外の2機種についても触れて行けたらと思います。

つづく。

| | コメント (0)

« 2021年1月 | トップページ | 2021年3月 »