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2017年11月20日 (月)

趣味のギターアンプいじり~V9158~⑤

比較的廉価なソリッドステートアンプがここまでよくなるものなのかと、改めて感心しているVOX Pathfinder V9158です。

これは、コンパクトさも機能も、今どきのアンプとは比べものにならないほど追求していない極めてシンプルなアンプだからこそできることです。

Cimg80442
配線止めです。

これ一個が引っ張り強度を高めます。

趣味としてやっていますが、施してきたことをだだくさにしたくない気持ちからです。

あ、画像上に鉛テープが写っていますね、忘れてました。

Cimg80452
このアンプは音量を上げていくにつれて、強く弾くとサスティン中にシャーシの鳴きらしき音が入るときがあるので、長さ30㎝、幅1㎝ほどの鉛テープを1発貼り付けて制振しています。

あと、スピーカーケーブルにも配線止めが入れてあるのが分かりますよね。

マイクロフォニックノイズや電源ケーブルと同じことを意識しています。

Cimg80522
ガランガランとブリキ缶が風で転がる音、コロコロとラムネ瓶でA玉が転がる音。

というとノスタルジックかもしれません。

でも、ぼくが本当に好きなエレキギターの音というと、どこかしらそういうものを連想させるような響きを含んでいて、けしてハイファイを極めたような密度感ぎっちりの芳醇な音ではないんです。

デフォルトより良質だと思われる30点余りのパーツをつぎ込み、組付け方から制振まで、好きなようにグレードアップを図ってきましたが、ひょっとしたらもう一歩(グレードダウンですが)いけるんじゃないかというわけで回路図に立ち返ってみます。

画像にある2段目は反転増幅、ネガティブフィードバック内に増幅をコントロールするパーツが並んでいます。

270pfが入っているC7は高域が上がり過ぎないための発振防止、0.017μFのC8は低域をコントロールしています。

現在の音のバランスは、クリアで太く、音抜けがよくなったせいか若干低域過多で高域をマスクしてしまうように響くときがあります。

これをちょっとだけ修正してから、いわゆる「鞣し」というか「汚し」の1発を施します。

Cimg80512
というわけで、C7に250pfの黒いシルバーマイカ、C8に0.01μFの黄色いフィルムを入れました。

C7は、値を小さくすれば、より高域が張り出してきます。

逆にC8は、値を小さくしていけば低域がシェイプされていくわけですね。

0.01μFというのは、実はV9168と同じ値です。

で、「鞣し」「汚し」と言っていた味付けをします。

どこに入れるか相当考えたのですが、値の都合もあって、結局またC1になりました。

ここは直流成分の除去として0.1μFまでくらいならいろいろな値が考えられるところで、ハイパスとしては必要十分なレンジを次へ送るところとも言えるので、1つだけ容量を上げて0.033μFの銀色のオイルコンを入れてみました。

前回、ブルーカクタスやニチコンといったオーディオグレードが良過ぎてダメだったので、今回はギターのトーンキャパシターとして気に入って在庫しているものにしました。

Cimg80412
ああ、このガラス管ぽいというか、ほんのり飴色のクリーンサウンドがいいですねぇ。

ぼくは以前から、エレキギターのPUサウンドにストロー感を求めたり、ミックスポジションやハーフトーンにクリッとしたフェイズ感(本当のフェイズサウンドではない)を求めたりする傾向があって、それを自分のバッキングサウンドの持ち味にしてきましたから、こういう音が出るとすごく気持ちよく弾けます。

ドライブサウンドは、クリッパーを外してあるので全体に歪み量が減っているわけですが、好みから言うと充分ですし、ピックが弦にヒットするときのグリッとしたケバの少ない金属風味(今風ハイゲインのバイト感とは違う)がひじょうにナチュラルに響いていいです。

トーンのつまみも11-1時くらいでほぼニュートラルな感じで使いやすくなりました。

ん?待てよ、このアンプ、箱鳴りをうまく生かして鳴るせいか、置き場によって低域の印象が変わりやすい感じがします。

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足を少し大きくがっちりしたものに付替えておきました。

バッフル面の反射を利用して低域を豊かに鳴らすことはあっても、床とはできるだけ相互作用が起こらないようにするのがオーディオでの定石だったりします。

ギターアンプでは、それほど神経質になる必要を感じませんが、箱の底面も大いに振動しているタイプですから、少しでも床との距離を取ってやったり、足の素材を工夫してやったりすれば、箱本来の音が安定的に得られることにつながります。

これは以前Blues Jr.でもやっています。

さて、良質なパーツに換装してあるMOD品は、他のアンプやエフェクターなどで世にたくさんあるようですが、自分で描いた場所に、木も森も見つめながら自力で辿り着くというのは他に変え難い面白さがあります。

「どの入り口を選ぶかは、どの出口を出たいかによって決まる。」

ぼくの教訓の1つです。

VOX Pathfinder V9158 MOD、ちょっと手放せないアンプになりそうです。

もうチューブだとかソリッドだとか、デバイスが気にならないくらい好みど真ん中のいいアンプになりました。

お粗末。

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コメント

初めまして、高野と申します。
当方V9158の回路図を探しているのですが中々見付けられずこのブログに辿り着きました。
不躾なお願いで申し訳ないのですがどこで見付けたのか教えて頂けませんか?

投稿: 高野 | 2019年7月16日 (火) 07時26分

こちらこそはじめまして。
どんなことを考えておられるのか分かりませんがいいですよ。
V9158は、

https://elektrotanya.com/vox_pathfinder_15_sch.pdf/download.html

です。
他にも海外サイトに2、3あったように思いますが、どれも同じで、どうなっているのかさっぱり分からない部分もあるくらい見にくいです。
なので、こちらのV9168(15R)

http://www.tdpri.com/media/vox-pathfinder-15r-schematic.27215/

も参考にしながら、現物と見比べつつ読み解いていました。
高野さんもV9158をお持ちなのでしょうか。
ぼくは自分でMODしたものをとても気に入っていて、今でもエレキを弾くときにはいつも使っています。
お役に立てれば幸いです。

投稿: deoemon | 2019年7月16日 (火) 17時24分

お返事遅くなって申し訳ありません…

URLありがとうごさいます!
実はジャンク品見付けたんで弄る素体にと思ったんですが回路図見付からないんで二の足踏んでましたが、今さっき購入してきました!笑

まだ構想も定まってないですがdenoemonさんのブログや海外のフォーラム等、参考にしてあれこれやってみようと思います。ありがとうございました!

投稿: 高野 | 2019年7月17日 (水) 17時18分

高野さん、そういうことでしたか。
V9158でどんなMODをされるのか楽しみです。
もしよかったら教えてくださいね。(^^♪

投稿: deoemon | 2019年7月18日 (木) 00時29分

すいません。
私もV 9158のモディファイに着手してますがICが焼けてしまい型番がわかりません。
回路図などはどちらかにありますか?

投稿: myou | 2020年2月12日 (水) 01時05分

myouさん、はじめまして。
回路図については、↑の高野さんに返信しているリンク先のものしか知らないです。

投稿: deoemon | 2020年2月12日 (水) 19時33分

deoemon さん、こんにちは。

こちらのアンプに元々付いている
vox bulldog blue 8" ( 8Ω ) というようなスピーカーの
耐入力W数を調べていてこちらへたどり着いた者です!
ネット上を探していますがなかなか見つからなくて。。

何か情報などご存知ないでしょうか??


それから長くなってすみません、もう1点

本文中に書かれております
「このアンプは音量を上げていくにつれて、強く弾くとサスティン中にシャーシの鳴きらしき音が入るときがある」
との部分ですが、ありました!

私はこのアンプを壊してしまって久しいのですが、確か
その音は、「ブーストスイッチのボタン」が
共振していたような記憶があります。
ノーマル時だったかブーストで押し込んだ時だったかは忘れました。

それか、ブルドッグスピーカーの
「コーンにつながっている2本の導線」が
コーンかどこかに当たってその音が出てたんだったか。。

確かブーストスイッチだったと思いますが、
現在壊れていて確認ができないので
情報の1つとして、何かお役に立てたら幸いです。

ゴム足の件もとても共感できます!
キャビネットに対してすごくパワフルだった記憶があります。

長文すみません、貴重な投稿をありがとうございます。

投稿: くらたケェ | 2020年2月19日 (水) 00時00分

くらたケェさん、ようこそ。

すみません、ぼくもよく解らないです。
後継のV9168に関して、THE VOX SHOWROOMというサイトでは、
Any replacement speaker should be rated at 8 ohms and have a minimum power rating of 15 watts.
と記されているので、ブルドッグが定格15W以上であることは確かです。
ただし、V9158は22Wなので、JENSENの例から、25W程度と予想することもできるのかなと思っています。

共振の件、ありがとうございます。
今のところ不具合ないんですが、何かのとき大いに参考になりそうです。

投稿: deoemon | 2020年2月19日 (水) 23時02分

deoemonさん、お返事ありがとうございます!

今までは、
pathfinder 15/15R という型番は V9158 とは
微妙に違う?と思って詳しく見てなかったのですが
お教えいただいたサイトを覗いてみたところ、
いくつか収穫がありました!

-
実は、今から7年ほど前、アンプを壊した理由は
「pathfinder はリアパネルから外部キャビネットを駆動できる」
という情報を見かけて、うちの中古で買った
この「見た目がそっくりな V9158」のリアパネル、
つまりヘッドフォンアウトからキャビネットにつないだところ
音が出なくて(当然です(T0T))、、でも
「できる」って書いてあったからとあれこれ考えているうちに、
電気の知識がないのにヘッドフォン基盤にある
一番影響がありそうだった緑の部品をはんだごてで外し
そのまま電源をつけて確か1分ほどでヒューズが切れました。

その数年後、時代的にやっとスローブロータイプ0.5Aを
通販で入手できたので以前に切れたヒューズと交換して、
ヘッドフォン基盤の緑の部品も付け直しして電源を入れたところ
今度はその瞬間に破裂音と異臭が出たので
電源を切って現在に至っています。
-

お教えいただいたサイトからリアパネル画像を見たところ
すぐに納得しました。。こんなに違うとは思いませんでした。

私をはじめ、V9158にゆかりのある方々にとって
こちらの投稿記事はとても貴重な場所の1つだと思います。
私と同じような事故が起きないよう
失敗例をこちらに公開させていただきたく思いました。

投稿: くらたケェ | 2020年2月21日 (金) 23時27分

くらたケェさん、あまりお役に立てないと思っていたので、収穫ありとのお返事ありがとうございます。

たまたま私はV9168とV9158を気に入り、モディファイについて14記事ほどそぞろに書いてはいますが、特に人様の役に立つようなものではないと思っていましたので、

>貴重な場所

と言っていただけて大変光栄です。

投稿: deoemon | 2020年2月23日 (日) 14時21分

覗くのが遅くなりました。
前回、続けての投稿を失敗したものを
忘れないうちに。


続けて失礼いたします、
pathfinder 15 には V9168 という
型番があったんですね!!
リアパネルも多機能に進化してて納得です。

そうなんです、V9158の裏には
「〜 100V 50/60Hz 22W」という記載があるのですが、
この部分の W は「アンプの消費電力」というお話を聞いたことがあって、
ネット上でも V9158 は 出力15W と紹介されているところが
多数あるので、取扱説明書を確認したいのですが
なかなか見つからないですね。。

ちょっとまた近々で登場します :D

投稿: くらたケェ | 2020年2月24日 (月) 20時02分

登場が遅くなりました。

一般的なスピーカーのスペックとして
8インチ 8Ω で 25w くらいというのは
よく見かける気がするので、もしかしたら
ブルドッグスピーカーもそうかもしれませんね!

収穫と刺激をたくさんいただきました。
他の記事も少しずつ覗かせていただきます :D

投稿: くらたケェ | 2020年2月29日 (土) 22時28分

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